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背泳ぎ

 

水泳の3大原則   (トップスイマーも初心者も同じです。)

 

①しっかり浮く…水に浮くことは大切です。速く泳げば泳ぐほど大切です

②しっかり掻く…水を掻かないと前に進みません。しっかり掻きましょう

③抵抗を少なく…水の抵抗をなるべく少なくすることも速く泳ぐのに大切です。

 

背泳ぎは、唯一仰向けで泳ぐ泳法です。顔に水をつけなくても泳げれるので、

あるスイミングでは、子供たちが一番最初に習う種目にしているところもあります。

 

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キック編

 

基本的にクロールのキックと変わりません。

キックには2つの動作があり、アップキックダウンキックです。

アップキックは推進力を生み、ダウンキックは浮力を生みます。とくに背泳ぎは、このダウンキックが大切です。

クロールの場合は、ダウンキックがなくても、アップキックだけで推進力と浮力を生むので

さつしつかえありませんが、背泳ぎだとそうはいきません。

(クロールになおして言うと、クロールはダウンキックで推進力と浮力を生みます。)

背泳ぎで足が沈んでしょうがない人は、ダウンキックができていません。

ダウンキックの方法としては、膝を伸ばして下に意識的に蹴ります。

力加減はアップが4に対してダウンが6です。(又はアップ3、ダウン7)

アップキックは感覚として、軽くボールを蹴るようにポッンとします

この2つが共存して、はじめて正しいキックができます。

 

<Q.足が沈んでしまう。どうしたらいいか?>

 

背泳ぎの足が沈んでしまうという人は、多いですね。 次の点を注意してみてください。

まず膝が曲がっていませんか?・・・キックは、膝を曲げてすると、浮力が得られません。
                ですから沈んでしまいます。しっかりと膝を伸ばしてやりましょう。

ダウンキックをしていますか?・・・上の説明にもあるとおり、ダウンキックが浮力を作ります。

                 上にばかり蹴らず、下にも蹴ってみましょう。(膝を伸ばしながら)

力が入っていませんか?・・・足にしろ、どこでも力を入れると筋肉が硬くなり、比重が増し、沈みやすくなります。

              足首も膝も、力を抜いてやりましょう。

 

 

プル編

 

背泳ぎのプルは2種類あります。ストレートプルとS字プルです。

それぞれについて説明しますが、初心者はストレートプルだけ参考にしてください。

まずストレートプルと、S字プルの軌道の違いから説明します。

ストレートプルというのは、腕を頭の耳の後ろまであげてから、真横に腕を下ろして、ももにつけるプルのことです。

この場合、腕はいつもまっすぐに伸ばした状態で、掻きます。

S字プルというのは、腕を上げて、さらに頭を超えて水中の奥まで入れます。

その位置から、ボールを投げるように、円を描くようにして掻きます。

横から見ると、英語のSのように見えます。

その時に、それぞれの泳ぎで注意することを書きますね。まずキャッチからです。

 

<キャッチ> ストレートプル、S字プルとも同じです。

 

入水は小指、薬指からいれます。

よく、かっこをつけて手の甲でパチンといれている人がいますが、それはあまり意味がありません。

ただ水の抵抗をいたずらに増すだけで、ぜんぜん速く泳げれるようになりません。

中指から入水する人は、それは一時的にブレーキを生んでしまいます。

キャッチの時、小指から入水の時に、手首を小指方向に曲げて入水すれば、より効率が上がります。
(早く水をキャッチできるので)

この時に、気をつけることは、伸びをしっかり入れるということです。

ただ水にボチャンと入れるだけでは、前に進みません。

しっかりとキャッチと同時に伸ばす動作がより前に進む力となります。

S字プルの場合… さらに水の中に深く入れるので、この伸びがないと入っていきません。

 

<ストレートプルのプル> 初心者向け

 

まず手を上に上げたときは、親指が前にくるようにします。(ちょっと腕にひねりが入っている状態です)

つまり手のひらが外に向いたような感じになるようにします。そうしないとしっかりと掻くことができません。

手を上げた状態から、真横に腕を下ろしていきます。真横まで来たときで、プルの終了です、そこからプッシュに移ります。

 

<ストレートプルのプッシュ>

 

プルから引き続き、動作は停止せず、そのままプッシュの動作に移ってください。

そして腿に手のひらがあたるまで、水を押してください。それで完了です。

この時に、気をつけることは、手のひらが、あっちこっちに向いたり、手首が折れ曲がって、

水をなでるような動作になってはいけません。(非常に多いです)

しっかりと水を動かすように、手のひらいっぱいで、ボードを漕ぐように水を掻きまょう。

 

<ストレートプルの欠点>

 

ストレートプルは、どうしても横に半円を描くため、最初のところと、最後のところにロスがです。

つまり最初の①のところは、外に向けて掻いているのと同じです。それでは前に進む力になりません。

また③の位置も、うちに向けて掻いているので、これも進む力にはなりません。

ですから、ほんとうの推進力が出ている部分の掻きは、②の部分だけだということになります。

競泳を目指すものにとって、これだけしか進まない泳ぎ方で泳ぐのは、いささか合理的とはいえません。

しかも、掻く位置が、体から遠い位置を掻くことになるので、当然、からだをまっすぐに進ませようとすると、

①や③の動きに加え、左右交互する動きも加わって、金魚運動を起こし、クネクネとした泳ぎになります。

これはストレートプルで泳ぐ限り、避けて通れません。

この泳ぎ方で、金魚運動をしないようにするには、あまり強く掻かないようにすることでしょう。

でも、それでは、速く泳ぐことは出来ません。

 

<S字プルのプル> 上級者向け

 

ストレートプルの欠点を克服しようとする泳ぎの形が、このS字プルです。

ストレートプルは、体から離れた位置を掻くので、それを強制的に体の近くで掻くようにします。

すると、肘が曲がった状態で掻くことになります。

このひじを曲げた状態にもっていくのに、最初のキャッチの段階では、いささか苦しい形になってしまいます。

それを補う意味と、またキャッチでもしっかりと推進力が得られるように掻くために、いったん、深い位置に手をもって行きます。

そして、そこからボールを投げるように、弧を描くようにプルします。手の位置は、水面ギリギリまでもっていきます。

・気をつけること・・・プルのときに、肘が曲がりますが、その曲げ方はハイエルボの状態を保つようにします。

           つまり肘の位置は手首よりも深い位置を通るようにして、けっして肘から引くようにプルしてはいけません。

 

<S字プルのプッシュ>

 

プル動作にひきつづき、プッシュの動作にそのまま止まらずに移ります。

軌道は、いったん浅い位置まできた手のひらが、プッシュがはじまるとともに、また深くもぐっていきます。

横からみると、半円を描くようになるのが理想的です。

やってみれば分かりますが、直線的に掻いても力が入らずやりにくいので弧を描くほうがいいでしょう。

最終的に、おしりの下に、親指を下にした状態(手の甲が腿に触れるような形)で、プッシュが終了となります。

そのまま上にリカバリーすれば、自然に小指が先にでてくるはずです。

S字プルといっても、多少、人により手の軌道とか異なります。(例えば、プッシュ終了時に親指が上になる掻き方もあります)

自分のやりやすい方法でするのがおすすめですから、やりにくい場合は、いろいろと試してみましょう。

要点は、①体の近くを掻く ②最初から最後まで、推進力が得られるように掻く ③ハイエルボを保つ です。

これができていれば、S字プルは、合格でしょう。

慣れてくると、ストレートプルよりも、S字プルのほうが速く進むし、泳ぎやすくなります。

たくさん反復練習して、この動きを自分のものにしましょう。

では、このS字プルを動画で確認してみましょう。

とくに手の動き、どのようにS字にプルしているかご覧ください。

 

リカバリー編

 

手を前に戻す動作のことですが、気をつけることは、力まないことと、スピード、軌道です。

〇 力を入れてしまうと、筋肉の比重が大きくなり、体が沈みやすくなります。

  ですから、なるべく力を抜いてリラックスして回すのがいいでしょう。

  力を抜くには、手首をダランとたらしてみるといいでしょう。

  ただ力を抜きすぎて、肘までダランとならないようにしてくださいね。

  それとキャッチまでダランが引きずらないように気をつけましょう。

〇 手を回すスピードも気をつけましょう。

  あまり遅く回していると、それだけ水の上に腕が上がっている時間が長くなるため、

  体全体の重心も高くなって沈みやすくなります。

  かといって、デタラメに速く回しても、反作用でリカバリー開始時に、体が沈んだりして波打つ現象がおきてしまいます。

  リカバリーは、リラックスして、スムーズにするのが一番です。

○ リカバリーの軌道は、とうぜん、体の中心線を通るようにします。外にも内にも外れてはいけません。

  左右に軌道が外れてしまうと、体がぶれる原因となります。

  また腕ぜんたいを上にあげるようにする癖の人もいますが、それもよくありません。

  基本はスムーズに力を抜いてすることです。

<Q.リカバリーの後半に頭が沈んでしまいます。原因は?>

 

リカバリーしている状態は、どうしても不安定な姿勢になっています。

リカバリーによって上がった重心ために、体全体が下がるのがこのころでしょう。

沈むということは、浮力がなくなっていることです。以下の点を注意してみて泳いでください。

①キックはしっかりと打てていますか?キックにより上半身の浮力を作ってください。この場合、アップキックを少し意識すると、上体が浮いてきます。(その反作用で足は沈みますが、その辺はバランスよくやりましょう)

②リカバリーのスピードを後半速くしてみる。リカバリーの時間を短くすることで沈む時間を作らないようにします。この方法は他にもプラスのメリットがあります。

③プルをしっかり掻くことにより、浮力をつくる。手がしっかりと掻けていないと浮力が得られません。強くしっかりと掻いてみましょう。

④キャッチの伸びを意識するようにします。リカバリーが突然終わってしまうと、そのエネルギーにより体が沈みます。前に伸ばして逃がしてあげましょう。

⑤前を見ようとして、頭を沈めるというクセはありませんか? いつもこのような泳ぎをしていると、前を向かない時も体が自然に沈んでしまうリズムになっています。

タイミング編

 

左右の手のタイミングは、どのような形が1番よいのでしょうか?

ストレートプルの場合

1番よいのは、手を上げながら下げる(掻く)タイミングです。

つまりリカバリーを早めに開始して、腕が天井の位置にきたら、プルを開始します。

そうすることにより、効率のよい泳ぎが出きるようになります。掻く力と、伸びる力が合うからです。

また、このタイミングですることにより、S字プルへの移行がしやすくなります。

でも、スイミングによっては、両腕を同時に動かす事も良いとされています。(リカバリーとプルを同時に)

しかし、掻く方がリカバリーよりも早い時期に開始すると、体のバランスが悪くなり、バラバラの泳ぎになります。

ですから、あわてて掻いてはいけません。

S字ブルの場合

S字プルの場合は、タイミング的にはストレートプルと同じです。

ストレートプルでは、リカバリーの手が頭の上に来るまで、手を上げて待っていましたが、

S字では、その待っている間に掻く手を深い位置にもっていきます。

そしてリカバリーの手がキャッチに入ると同時に、掻くほうの手がプルからプッシュに入るといいでしょう。

S字のタイミングで考える事は、どの泳ぎでもそうですが、ひとつひとつの力をバラバラで使うよりも、

2つの力を合わせると、多くの推進力が生まれます。

ですから力を合わせることを考えるのが、とても大切です。S字の場合は、プッシュと入水を同時にする方法です。

ですから背泳ぎを伸びのある泳ぎにしたいときは、リカバリーの後半を速くすると共に、

プッシュを入水と合わせると、さらに伸びのある泳ぎができるようになります。

 

呼吸編

 

背泳ぎの呼吸はいつするか?

そんなもの背泳ぎはいつも上を向いているから、いつでも、いいんじゃないかと思う人もいると思います。

まあ、確かに、いつでもやっても構いません。ルール上でもやってはいけない時というのもありません。

でも、速く泳ぐためには、呼吸をいつするかも大切なところです。呼吸によって生じる体の変化をまず 知りましょう。

息を吸うと、体の比重はかるくなり浮きやすくなります。肺に空気が入るからです。

逆に、息を吐くと、体の比重が大きくなり沈みやすくなります。

ですから、いつ空気を吸うか、吐くかは、速く泳ぐのに重要な要素になります。沈んだ状態では抵抗が大きくなるからです。

理想的には、いつも肺に空気が満たされた状態でいるのがいいですが、いつもそうなっているわけにはいきません。

では、どこで空気を吐くといいかというと、リカバリーの途中、手が一番高いところを通る時に吐くのがいいですね。

いくらスムーズなリカバリーをしていても、腕の遠心力によって多少体が持ち上がりぎみになっている状態の時に息を吐けば、

最小限の沈みですみます。

でも、実際問題、ただそのタイミングの瞬間だけで、息を吐いて吸うというのは、無理です。

実際に泳ぐとなると、リカバリー前半から吐き始め、キャッチ前に吸うという形になるでしょうか

個人差はあると思いますが、主にこのタイミングで息をすると効率的です。

実際に泳ぐ本人が考えるのは、リカバリーの腕が顔の前を過ぎたら吸って、

反対の手が過ぎるときに吐くという感じに思っていればいいでしょう。

そして先ほどの理論を組み合わせて考えて、吸ったときが浮きやすく、吐くと沈むのですから、

利き腕がプルしているときに吐くようにするとバランスがとれます。

でも、やはり一番やりやすいのが一番ですから、いろいろと試してみましょう。

水泳全般に言えることですが、絶対にこれでなくてはいけないということはないので、いろいろ試してみるのが大切です。

 

速く泳ぐための技術

背泳ぎを速くしたい場合、しっかり掻くこと、キックすることも大切ですが、やはりタイミングを上手にとることが大切です。

伸びのある泳ぎになるために、ちょっとコツを紹介しましょう。

まず、この方法は、しっかりと泳げれるようになってからの話です。

この方法は、リカバリーを工夫してみます。

いままで、泳いでいたリカバリーの速さに変化を加えてみましょう。

普通に泳いでいたときは、リカバリーの速さに変化はなかったと思いますが、

こんどは、リカバリーをだんだん速くしてみます。

速くといってもリカバリーの始動から速いのではなくて、最初はゆっくりはじまり、だんだん速く回すのです。

キャッチのときが、一番スピードがのれるように、リカバリーの半分が過ぎたあたりから、

おもいきってブンと、手を回しましょう。加速していくのです。

すると、いままで泳いでいたよりも、すごく伸びのある泳ぎができるようになります。

気をつけることは、最初から速く回さないことです。指導はあくまでもゆっくりと、そしてだんだん速くしていきましょう。

最後のキャッチのとき、バチャンと水に当てるようにしてはいけません。

伸びをするように、前に伸ばすようにしてキャッチに入ってください。

このように泳ぐと、あなたの泳ぎは見る見る変わりますよ。どうぞ試してみてください。

 

バサロってなんだろう?

 

バサロ泳法とは、仰向けになってドルフィンキックする泳ぎのことです。

むかし鈴木大地選手がその泳ぎを使ってオリンピックで金メダルを取りました。

バサロは水中を背面で進む泳ぎで、背泳ぎで水面を泳ぐより、抵抗が少なくより速く泳ぐことが出来ます。

しかし、バサロは水中で泳ぐため観客にはどこを泳いでいるか分りにくいという、

わけのわからない理由で15mしか、してはいけないという制限が出来てしまいました。

日本の選手が開発する泳ぎはすべてダメになるんですよ。

以前は平泳ぎの潜水泳法で、日本が金メダルをとった時も、潜水が禁止になってしまいました。そんなのって、あり?

せっかく小さい体の日本人が苦心して、メダルを取るのに工夫しているのに、

すぐにダメにするなんてひどいと思いませんか …と愚痴をこぼしてしまう小市民でした。

 

<バサロのやり方>

 

といっても、スタート、ターンの15メートルまではバサロをしていいので、より速いバサロをするための方法をお伝えしましょう。

バサロは、いわゆるドルフィンキックと同じです。 つまり、両足を揃えて、イルカのようにキックするのです。

ただ少し違うところは、バサロのほうが蹴り幅が小さく、速いということです。それ以外は同じと思っていいです。

キックするときは、足だけでやるのでなく、体全体でうねるようにします。

この時、ストリームラインを崩さないようにすることが大切です。

手を上で組み、両肩で耳をはさむ形をくずさずに、キックします。

起点は、手や上半身ですが、あまり大きくそこは動かしてはいけません。

手や腕はバサロするきっかけ作りと思って、主に腰、股関節を大きく動かし、それに膝、足首を加えてキックします。

最初は、うつぶせの状態でキックの練習をするといいですね。

そのあとサイドキックを練習して、最後に仰向けになるといいでしょう。

あとせっかくバサロしても浮き上がりが下手だと、せっかく勢いがついても無駄になります。

ドルフィンキックのまま、水の上にあがってはいけません

バサロ中は、両手は上にあるので、第1掻きは、水の中ではじめますから、まだ浮き上がる前に行うことが出来ます。

(もちろん、深い位置ではいけません。ある程度浮上してからの話です)

そのときに、ドルフィンキックでは、掻きのリズムがくるってしまいますので、プルを開始するときは、バタ足になっているといいでしょう。

だいたいの目安は、水中の平行移動が終わって浮上するために上に角度をつける時に、バタ足にチェンジするといいでしょう。

 

<バサロの息継ぎ>

 

仰向けで、水の中にもぐっていると鼻にはいるのではないかと心配する人もいますが、鼻には水は入ります。あたりまえです。

息を吐き続けていれば、鼻に水が入らないですが、それだと大切な空気が抜けて、長く潜っていられません。

しかも、すごく体をうねらせるので、とても息があがって、空気を吐きながらだと、とてもおよげれません。

では、どのようにするかというと、方法は2つあります。

  ①鼻の奥でこらえる方法・・・鼻をかむチョット前のような感じで、鼻の奥から空気を鼻につめておきます。

                ある程度は、鼻に水が入りますが、空気の圧力で奥までは入りません。

  ②上唇を鼻の穴にふさぐ・・・これは唇が長い人でないとできないかもしれませんね。(笑)

                うそか本当か知りませんが、あるインタビューで鼻に水が入らないためにしていると

                聞いたことがあります。わたしはできません。

  ③がまんする・・・これは、あまりお勧めできませんね。

            鼻は耳の奥にもつながっていて、内耳炎の原因になってしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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