町かどエッセイ集

昔、サモエド先生が書いたエッセイの写植↓

 

  紅葉

うちの周りも、そろそろ紅葉する季節になってきました。

今までは町のほうに住んでいたので、わざわざ紅葉を見に行っていましたが、

山の方に引っ越してからは、いつも山を見ながら暮らせれるのも、なかなか

おつなもんで、特に紅葉や若葉の季節はいいもんです。

まるで山が着替えをしているようですよ。

でもそれは若葉の時で、

紅葉のときは、なんか山が夏の日焼けのし過ぎでシミがでてきたみたい…

なんて、そんな失礼なこと言ってはいけませんね。

きっと誰かを意識して、山がポッとしているんですよ。 まあ、かわいい。


 

2000円札

もうじき2000年になろうとしています。

だからといって、特別な年ではないはずで、ただ単に1年がすぎ、新しい年が来るのが

たまたま2000年目という事だけで、ふつうの年初めと同じではないでしょうか?

でも、なんか2000年と言うと、なんか未来が近づいた感じがしますね。

2000円札も意味はないかもしれないけど、記念になるからいいよね

でもこんなに2000年がもてはやされると、肝心の21世紀の最初の年の2001年はどうなるのかね

同じ意味ない札なら、2001円札のほうがいいと思うけど、みなさんはどう思いますか?

 

波長

人はそれぞれ波長を持っていると思う。

それが合う合わないで、きっとそのまま人間関係にも影響しているんじゃないかな

きょうなんか電車に乗っていて、前に座った人と妙に波長が合った気がしたんだ。

その人は僕にとってみてもはじめて会う人だし、その人もきっとそうなんだ。(あたり前だけど)

でも、なんかずっと前から知っているような感じがして、妙に目が合うんだよ。

これって波長が合っているんだなと思う。

別によく目が合うから、波長が合っていると思うんじゃないよ。

もっと別の要素があるんだ。

何ていうのかな―、つまり、は、波長が合うんだ。(全然説明になってないぞ―)

言葉で言うのは難しいんだけど、そういう波長の合う人って、そういないんだけど、でも1ヶ月に数回合う。

やっぱり不特定多数に合う電車の中が多いんだけど、多くの場合、せっかく波長のあった人にで合っても

2度と会うことはない。

もし、波長があうと思った人と、知り合いになったら、ほんとうにいい友達になれるんだろうか?

僕の知っている人の中では、自分と波長が似ている人はいるけど、ぴったり合う人はいないから分からない。

でも波長って、人に言うと笑われるけど、本当にあると思う。

きっと波長が合う人と結婚するなら、いい夫婦になるんじゃないかな?

よくインスプレーション結婚って、聖子が言っていたけど、あれもまんざらじゃないような気がする。

でも、こっちが波長が合うと思っても、向こうは全然そう思わないかもしれないから、聞いてみないと分からない

あっ、思い出した。あだち充の漫画の中の「みゆき」の一場面で、はじめてあったのに、波長が合ったなんて

いうシーンがあったけど、やっぱりみんなも波長が合うって思うことがあるんだ。

まあ、あの(みゆき)の場面は、結局、波長のあった子は、10年以上も別れていた妹の再会の場面だったけど

でもそういう場面を描くのは、あだち充さんだから、あだちさんもそういうふうに思っているのかな?

たぶん、そうだね

うーん。人間って不思議だ。だから面白いよ。

みなさんは、波長についてどう思いますか?

 

2000年について(21世紀)

もうじき2000年がやって来る

小さい頃は、2000年なんて生きているうちにはやってこないと思っていた。

計算すれば、2000年にまだ生きていることなんてわかるけど、でもこない気がした。

ずーと、将来のような感じがしていたんだ。

だから2000年というと特別な感じがする。

でも、よーく考えてみれば、ただ1年が終わって、また新しい1年がくるだけで、普通の年と変わらない。

それがたまたま1999のあとが2000ということだけで、これも数学上なんの問題もないわけで、

だけどなんか特別な感じがする。

2000年というと、未来というイメージが僕の頭の中にあるのかもしれない。

そこはとても便利で車が空を飛んで、21世紀の生活は夢物語を想像していた。

でも、現実はオゾンで空は汚れ、ダイオキシンで空気は汚れ、警察は信用できないし、へんな宗教に

多くの人がだまされて、幼稚園児を簡単に殺すような時代になっている

だから今は2000年、21世紀のイメージに合わないから、できればまだ、2000年にはなって欲しくない。

でも時間は無情にも過ぎ去って行く。

2000年は確実にくる未来なのだ。それがどんな時代でも……。

果たして僕達は、これでいいのだろうか。このまま同じように生きていればいいのだろうか。

この答えはなかなか見つからない。

でも時間は過ぎて行く。

せめて22世紀がくる時は、いい状態で次の時代にバトンタッチしていきたいものだ。

 

白い空

白い空は見たことありますか?

そう、よく旅行とか出かけて、夜通し来るまで走っていると、だんだん星が消えて空が白くなってきますね

つまり、夜明け前の空のことです。

僕はこの空が好きなんです。なんか特別の日のような感じがして・・・

いつも見ることが出来ないじゃないですか? スキーに行くときとか、なんか特別な仕事をして徹夜したりとか

年に何回も見るものじゃないし・・・(毎日起きるのは、8時だから)

でも、よーく考えると、白い空になる現象は毎日起きているんだよね。当たり前だけど・・・

ただ寝ている間に起きている事だから知らないだけで、白くなる現象は毎日起きているんだ

でも、なんか不思議だよ。本当に!

特別なんだよ、白い空は・・・。

 

【白い空】

白い空 音もなく静かに白けていく

まるで人に知られるのが怖いように

静かに 静かに 空が白んでいく

はりつめた空気 冷たい空気に 命が 鼓動が 芽生える準備をする

カラスが起き 雀が目を覚ます 

にわとりが朝の仕事の準備をする

音もなく そーと そーと

誰かに見られるのを恐れるように

静かに1日の騒乱の幕開けをひく準備をする

白く 白く 静かに空全体に広がっていく

新聞配達の人だけが知っている毎朝の空の舞台

白い空の1人舞台

拍手もいらない

静かなことが なによりもの 賛美

誰も知らない空の着替えのしずかな舞台

白い空は、明日も知られずにやって来る

つつましく1日の準備をする誰も知らない白い空のお仕事

さあ、きょうも1日のはじまりだ

                          (サモエド作)

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